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【サイズ】
38(S):着丈106 × 肩幅48 × 身幅60 × 袖丈61cm
40(M):着丈109 × 肩幅50 × 身幅62.5 × 袖丈62.5cm
42(L):着丈112 × 肩幅52 × 身幅65 × 袖丈64cm
※洗濯後の縮み目安 着丈2~3cm、身幅0.5~1cm、袖丈1~2cm
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着倒すことで初めて完成する、
先染めインディゴのフレンチロングカバーオール。
昨年秋に初めてタッグを組み、大好評のうちに受注を締め切ったLe Sans Pareil(ルサンパレイユ)× 2ndのモールスキンのダブルジャケット。フレンチワークウエアの老舗であるルサンパレイユの技術とノウハウ、編集部の私欲が生み出した超マニアックなアイテムながら、嬉しいことに大変ご好評をいただいた。別に調子に乗ったわけではないのだが、第一弾の受注受付終了後の打ち合わせの際に、早速第二弾の実施のお話に。社内でも議論を重ね、当初は別のアイテムを製作するつもりでいたのだが、本誌の元編集長おすぎ村が所有していたフレンチヴィンテージのワークジャケットを見たルサンパレイユの方々が、「こんなの見たことない! かなり珍品ですよ、これ!」と大興奮。
気をよくした両者は、急遽予定を変更し、この希少なヴィンテージをサンプリング、アレンジ案を検討した。
まずは記事の最後に元となったヴィンテージピースを紹介しているので、ご覧いただきたい。インディゴ染めのフレンチワークウエアというだけでは珍しいものではないのだが、在仏の中華系移民のためのワークウエアブランドが作ったものなのにチャイナジャケットではなく、ボタン式のカバーオール型。しかもステッチが白! ヴィンテージのフレンチワークウエアでインディゴ染めのジャケットを探すと、同系色の青い縫製糸を使っているのが一般的だから、かなり珍しいと言えるだろう。ただ、そのまま再現すると「フレンチ由来のジャケットなのに、見た目がアメリカっぽすぎるかも?」という疑問が生まれ、アレンジ案を検討。フレンチワークウエアのアトリエコートを意識した着丈にアレンジすることで、春先に軽やかに着用できるスプリングコートに仕上げた。フランスらしい品の良さとアメリカっぽさが同居したデザインは、アメリカもヨーロッパも大好きという欲張りな2ndチームとしては大満足な仕上がりだ。
しかも、さらにヴィンテージに寄せるべく、縫製糸の番手、ミシンピッチなどのマニアックな部分を改良予定。ぱっと見ではほとんど分からないはずだが、古い時代のフレンチワークウエアらしい顔つきとなり、着込んだ際の経年変化にかなり差が付く。
インディゴで先染めを施したコットン生地のジャケットは、着倒してアジが出てきてこそ完成形となる。まだまだ青すぎるカバーオールを、着用することで完成へと導いて頂きたい。
白のステッチングが際立つ、大きめの4つの変形ポケット。なお右胸は内ポケット。ポケット形状ほか縫製が曲線的なのが、フレンチワークウエアらしいデザイン。ざっくりとしたAラインのフィッティングのため、肌寒い時期にはライトアウターの上からざっくりと羽織っても抜群の雰囲気に。第一ボタンと第二ボタンの間隔にも変化を加えることにより、前を開けて着用するときのアクセントにもなる。
タッグを組んだのは、フランスの老舗ワークウエアブランド、ルサンパレイユ。いかにもフランスらしい、小さめでやや丸みを帯びた襟のデザインや、大きく丸いボタンが特徴。本体のステッチとボタン付けステッチの色も統一し、他の色とも合わせやすいシンプルなカラーリングに。
1970年代以前の旧い紡織機(その名の通り糸を紡ぐ機械)にしか生み出せない自然なムラ感のある綿糸。リネンと見違えるような繊細かつ素朴な表情だ。デニムの一大産地である岡山で幾度にも渡りインディゴ染めを繰り返し、完成したインディゴ染糸を使って、織物の産地である西脇(播州)にて織り上げる。壮大な時間と、日本各地の伝統的な技術を駆使して作られる生地だからこそ、極上の経年変化を味わうことが出来る。
右が購入時の状態。左が経年変化サンプル。元にしたヴィンテージピースに近づいていくのがわかるはずだ。メンズのロングコートで経年変化を楽しめる形といえば、フレンチのアトリエコートのほか、アメリカのショップコートなど。素材はシャンブレーやツイルがほとんどで、色落ちなどの経年変化を楽しめる素材といえば、代表的なのはデニムだ。デニムもインディゴ染めではあるが、フレンチワークウエアらしさを再現すべくザラつきのある平織のインディゴコットンを選んだ。ステッチ周りのパッカリングははっきりと出ているものの、デニムよりも軽やかで、色が落ちた姿も柔らかくマイルドな表情に。まさにヨーロッパヴィンテージを再現した雰囲気に仕上がっている。
【左】
おすぎ村(173cm 60kg)
着用サイズ:M
本誌元編集長であり、今回のカバーオールのもととなるヴィンテージの所有者。古着を着用したオーソドックスなアメカジスタイルに合わせても野暮ったくならないのは、フランスブランドの持つ品の良さのなせる業だろう。「色が濃いうちは淡色のヴィンテージデニムと合わせたいと思いましたが、ジャケットの色落ちが進んできたらドレッシーなスラックスを合わせるなど、経年変化の具合に合わせてコーディネイトするアイテムを変えていくと、よりこのコートを楽しむことができそうです」
【右】
パピー高野(174cm 54kg)
着用サイズ:M
ユーロスタイルが大好物の2nd編集部員。バスクシャツやベレー帽、スカーフなどのヨーロッパらしいアイテムで固めて上品なスタイリングに。「色数をかなり抑えることで、白ステッチのアクセントも際立ちます。フランスブランドにはやっぱり、ユーロスタイルが合います!」
これが今回サンプリングした、おすぎ村所有のヴィンテージ。在仏の中国系移民のためにワークウエアを製作していたランチシェールというブランドのもので、おそらく1940年代以前に製造された代物。このブランドのヴィンテージを探すと、見かけるのはチャイナジャケットばかりなので、このようなカバーオールタイプはかなり希少と言えるようだ