ちょっとした遊び心のつもりが、伝説的なタンナーとKIGOが手を組み、
とんでもないレザートートに仕上がっちゃいました!!
「2nd」の兄弟誌「Lightning」の過去の人気別注アイテムが再販されるという噂を聞きつけ、CLUB-2ndでも販売を決定しました!
希少なブルハイドをもとに、バッグや革小物を提案する人気ブランド『KIGO』にLightningが別注したブルハイドのレザートートです。見た目からもわかるように、このトートのコンセプトは、アメリカの老舗アウトドアブランドの大定番の“あのキャンバストート”をブルハイドで再現すること。「最高峰のブルハイドを一般的なキャンバスに見えるように仕上げる」という面白さにKIGOの内山さんも賛同してくださり、今回の企画が進行しました。
これを商品化するにあたり、最も苦労したのがブルハイドを白く仕上げること。塗装や染色ではなく、キャンバス素材と同様に革そのものの色合いで表現したかったため、ブルハイドを鞣した段階で白に仕上げる必要がありました。ちなみに原皮の色はすべて白いのですが、それを鞣すと色が変わってしまうのです。
そこで内山さんが相談したお相手が、姫路にあるタンナー『新敏製革所』の新田眞大さんでした。新田さんは、1000年続く日本古来の伝統技法である白鞣し(原皮を塩となたね油だけで鞣して白く仕上げる手法)を現代に唯一継承する、知る人ぞ知る伝説的な職人。この白鞣しという技法は、国宝・世界遺産である正倉院の革製品の修復や、高松塚古墳壁画『飛鳥美人』の修復などにも活かされるなど、新田さんはタンナーとしての枠を超え、日本の歴史的な文化財を保存する分野でも必要不可欠な凄いお方なのです。そんな世界的に名の知れた新田さんが、なんと今回の企画に賛同してくださり、ブルハイドの白タンニン鞣しによるヌメ革が実現したのです。
その希少な白いブルハイドのヌメ革を使い、KIGOが丁寧にトートバッグに仕上げました。キャンバス素材のような質感が出るように革を漉いているため、置いた時にトートバッグの形をキープしながら、絶妙なドレープ感が現れます。これが本当にカッコイイんです。さらに、ネイビーブルーでハンドルと底の切り替えすため、染料をオリジナルで調合してKIGOお馴染みの手染めで仕上げていただきました。Lightning30周年を意味する赤いパッチも同様。白タンニン鞣しのブルハイドだからこそ綺麗に染まるため、通常の革よりもはるかに美しい発色に仕上がりました。
ウンチク満載なのに、見た目はアメリカの“あのキャンバストート”という遊び心に溢れる、究極のレザートートです。こんな大胆かつ贅沢な企画は今後実現しないと思いますが、この希少性MAXのトートを日常的にガンガン使っていただけたら嬉しく思います。タフな仕様ですので、キャンバストートのごとく、汚れもそれほど気にせずお使いください。少し汚れているくらいが、本当にカッコイイですし、今回の企画のコンセプトにマッチしていると思います。
エイジングについて
白タンニン鞣しのヌメ革ですが、通常の革のように激しいものではなくとも、やはりエイジングするそうです。汚れは別として、革自体は基本的に白い状態をキープしながらも、少しずつ風合いが変化するとのこと。しかしながら、白タンニン鞣しのブルハイドのヌメ革は、初めて作った代物ですので、どうエイジングするかは正直わかりません。KIGOの内山さんも今後検証していくとのことです。
メインテナンスの際、レザーオイルを使う場合は、タンニンと反応して酸化(エイジング)するため通常の革同様に黄ばんでしまうそうです。そういうエイジングの変化も楽しみながらお付き合いいただきたいバッグですが、どうしても白い状態をキープしたいという場合は、革に染み込まないパラフィンワックス(色は白)を使うといいのではないかとのことです。
なお、少し汚れが付いた場合は、消しゴムで擦ると落ちることがほとんどだそうですが、染みなどができた場合は味わいとして楽しんでください。
YouTubeライブの稲妻ショッピングチャンネル動画内で、食料品店で販売している「なたね油」をスポンジなどに少し付けて全体に塗るのもいいとお話ししましたが、やはり少し酸化して黄ばむことが予想されるため、あくまでお客様の判断で試してみてください。
底部の両サイドは補強のためにリベット留めにしています。アメリカのアウトドアブランドのモデルをイメージしながら、レザートートバッグらしいタフでワイルドなディテールも併せ持っています
底部とハンドルも白タンニン鞣しのブルハイドのヌメ革を使用し、オリジナルで調合したネイビーブルーの染料で手染め。キャンバスのように美しい発色を再現しました。
白タンニン鞣しのヌメ革は一般的には白いのですが、ブルハイドは革が厚いためアイボリーのような色合いなのが特徴。それがコットンキャンバスのような見た目にピッタリなのです。所々にある黒っぽい小さな斑点は汚れではなく、革を裁断する際に刃を砥石で研ぎながら行うため、その際に出た鉄粉がタンニンと反応してできたもの。これがまたキャンバスのようなラフでタフな雰囲気を引き立てるため、味わいとしてそのまま残しました。KIGOの内山さんも、「この斑点が逆に今回の”キャンバス風”というコンセプトにピッタリでいいと思います」と絶賛!
内側にはポケットも内張りもないソリッドな仕様。一部ブルハイドに黒っぽく見えるものは汚れではなく、こちらも裁断時に刃が擦れてできた痕跡です。ブルハイドは厚みがあるためこのようになってしまう所が出てしまうということですが、これもワイルドなトートらしい味わいですので、あえて内張りを付けて隠したり染めたりせず、そのままにしました。使っているうちに汚れは出ますが、ぜひ気にせずガンガン使ってください
もとにしたアメリカの老舗アウトドアブランドのバッグとサイズ感と質感を比較。グリーンのバッグと並べた写真がサイズMで、イエローのバッグと並べた写真がサイズLです。遠目で見ると、コンセプト通りキャンバストートのようです。近くで見たら「え? 革なの!?」となるギャップを楽しみたくて、こんな贅沢なレザートートを作ったんです
174cm・68kgがサイズLを持つとこうなります。肩掛けしやすいようにハンドルを伸ばしましたので使い勝手が非常にいいです
174cm・68kgがサイズMを持つとこうなります。ハンドルを少し伸ばして肩掛けしやすいようにアレンジしましたが、こちらは手で持った方がバランスがいいですね
【スペック】
サイズ:M・L
M:H30 / W33(底部)/ D15(底部)/ ハンドル41cm / 重量550g
L:H38 / W43(底部)/ D16.5(底部)/ ハンドル50cm / 重量850g
素材:ブルハイド
【購入期間】
2025年5月7日(水)〜2025年6月30日(月)
【配送時期】
2025年12月中旬頃から順次出荷予定
※製作都合によりお届けが遅れる場合があります。あらかじめご了承ください。