別注ウォッチVABBLEのソースは、ご存知ロレックス社の名機!

別注ウォッチVABBLEのソースは、ご存知ロレックス社の名機!

まずは別注ソースとなった
バブルバックの誕生秘話を予習。

 GMTマスターやサブマリーナーなど、数々のスポーツウォッチの名作を世に放ち、いまや時計界で世界一の知名度と言っても過言ではないロレックス社。1905年に創業した同社の100年の歴史のなかで欠かせない傑作が1933年に登場したオイスターパーペチュアル、通称“バブルバック”だ。

資料中央にオイスターとオイスターパーペチュアルが確認できる。オイスターとはオイスターパーペチュアル(バブルバック)の前身となったモデルのことだ


防水時計の先駆けとなった
オイスターケース。

 当時、別会社であったオイスター社が開発したオイスターケースは防水性に特化した他にはないものであったが、世間の注目度は高くなかった。ロレックス社の創業者ハンス・ウィンドルフは、そんなオイスター社を買収することで、オイスターケースをロレックスの時計に採用した。これが以降の名作誕生の由来となる。なんとも先見の明が光る話だ。

ビジネス手腕に長けたハンスは、オイスターケースを備えた時計をプロスイマーに着用してもらい、実際に遊泳してもらうことでその高い防水性を謳うことに成功した。これはその当時の広告だ


特徴はなんと言ってもそのカタチ!

 オイスターケースに手巻ムーブメント搭載したオイスターは1930年に誕生。しかし、防水性を高めるための大切なディテール“ねじ込み式リューズ”がなかなか認知されず、ゼンマイを巻く際のクレームが多かった。さらには、顧客たちによる「リューズのねじ込み忘れ」が多発し、故障が相次いだ。しかし、その問題はオイスター誕生のわずか数年の後、自動巻きムーブメントが誕生したことで改善されていく。ゼンマイを巻く必要がなくなったことで、ねじ込み忘れはなくなったからだ。しかし、問題はまだあった。各時計店が大量にオイスターの在庫を抱えてしまうことになってしまうことだった。この苦境を打開するべく生まれたアイデアが、既存の手巻きムーブメントを自動巻きにする機械を追加することだった。これによって生まれたのが裏ブタがドーム状のオイスターパーペチュアル(バブルバック)だ。いま見ると愛らしいそのぽってりとした形状は、危機的状況を回避するために生まれたアイデアが生んだ偶然のカタチと言える。

手巻きムーブメント搭載のオイスター(上)に自動巻きムーブメントを追加したものがオイスターパーペチュアル(下)。分厚い形状は、既存の商品を無駄にせず、改良を加えることを余儀なくされた時代背景が生んだものと言える


付属するステンレスベルトも
当時の貴重な仕様を再現。

 ロレックス社のステンレスベルトというと、一番知られているのがオイスターブレスレットだが、シンプルなデザインながらも様々な種類があることをご存知だろうか? 代表的な仕様としては、ステンレスパーツを巻き上げることで簡易的に仕上げられたもの、パーツ数が少ない無垢でできたもの、構成するパーツが倍以上あるものと様々。今回の別注VABBLEに付属するコンビカラーのベルトは、なかでも手の込んだ仕様のものをチョイス。そのことがすぐにわかるポイントが“伸縮性”だ。

この写真にあるものは無数のステンレスベルトのなかの一部。バックル部分にいくにつれて細くなるテーパード仕様のデザインもある。ベルトひとつとっても相性の良し悪しがあり奥が深い


オリジナルベルトを所有する
コレクターも絶賛するヴァーグウォッチのベルト。

 実はこのエクスパンション機能は、画期的なものではあったものの、ロレックス社が開発した当時から使用するにつれ伸びっぱなしになる、体毛を巻き込むなどの問題点があり、長年の使用には耐えがたいものだったようだ。実物を所有するヴィンテージコレクターですらも、ヴィンテージではなく、ヴァーグウォッチが開発したエクスパンションステンレスベルトを使用しているという

コマとコマの間にスキマがあることが分かる。手首によりフィットするために開発されたエクスパンションリンクと呼ばれる仕様で、ヴィンテージではなかなか見つからない貴重な存在。もちろん今回の別注先であるヴァーグウォッチでも伸縮しないタイプのベルトと比較検討したが、編集部もヴァーグウォッチもヴィンテージの貴重な仕様を盛り込むことで意見は一致した。リベットブレスのデザインも見逃せない


オイスターケースに
日本製クォーツ搭載(笑)
これが2ndが目指した傑作時計。

 そして上記した通り、本来、バブルバックの自動巻きムーブメントを守るために誕生した分厚いケース。時代が進歩したいまとなっては分厚いケースがなくても防水性を備えることはできるので、無用の長物ともいえる。しかし、あくまでもヴィンテージの顔をしながらも、現代の生活様式の中で、気兼ねなく使える時計を目指したのが本別注。サイズ感、ケース形状、カラーリング、インデックスデザイン、ベルトは、アンティークウォッチの姿を再現しつつも、クォーツムーブメントを採用することで、価格も手に取りやすく、ヴィンテージウォッチのように気を遣いながら着用するのではなく、生活の道具として気兼ねなく使うことができる。

(左)ヴァーグウォッチが所有するアーカイブ。(右)ヴィンテージをもとに制作された今回の別注、洒脱な配色と個性的な文字盤のデザインは、この別注ならでは。この文字盤のデザインは「ユニークダイヤル」と呼ばれるもの。コチラの記事で詳しく説明している

 

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